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特別支援教育 連続講座 第6回

 愛知県医療療育総合センター中央病院 子どものこころ科の吉川徹先生をお招きして、「ゲーム依存と発達障害」とのテーマで、第6回の連続講座(年間9回)を開催しました。 今回は、「発達障害特性とICT利用」、「子どもが使うICTの基礎知識」、「子どもとICTリテラシー」、「大人にできること」の4点について話をしていただきました。自閉症スペクトラム症の児童については、文字コミュニケーションだとコミュニケーションがしやすい場合があり、自分のペースでできるので効果が高いとの話や限局性学習症(学習障害)の児童についてもICTの利用で助けられることがたくさんあるとのことでした。逆にADHDの子どもにとっては、不注意症状を補う手段にもなる一方で、過集中やゲームをしたいとの衝動のコントロールの難しさがあるとのことでした。ただ、発達障害児に限らず、ゲームは魅力的で大人でもなかなかやめることができないとの現状があるとの指摘は非常に納得できるものでした。そのため、「約束は子どもが守るものではなく、大人が守らせるもの」とのお言葉は、約束を守らせようとする大人側の本気度を問われているように思いました。ゲームやネットに早期からふれることができる時代になっている以上、前向きにとらえ、早期からリテラシー教育をするべきだとの話がありました。時代の流れに合っているお考えのように感じました。講演の中で先生が言われた「何よりも大事なこととして、(小学校の時代に)ネットやゲームの他にも、楽しいこと、やりがいのあることが、この世の中にはたくさんあることを子どもに知っておいて欲しい。」とのお言葉は、小学校教育を通して、人とふれあう中でしか味わえない感動をもっともっと伝え、ネットやゲームに負けない体験をする小学校教育の大切さを改めて感じさせていただく機会となりました。

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