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特別支援教育 連続講座 第7回

 名古屋大学大学院医学系研究科精神健康医学 総合保健体育科学センターの古橋忠晃先生をお招きして、『「ひきこもり」を生み出す社会について-日本とヨーロッパの事情-』とのテーマで、第7回の連続講座(年間9回)を開催しました。 今回は、日本だけでなく、フランスでも多くなってきている「ひきこもり」の現状について教えていただきました。特に、フランスの「ひきこもり」は深刻になり、古橋先生がフランスの大学で講演する機会が大変多くあるとのことでした。また、ラジオや市民講座でも取り上げられ、フランスでの治療に積極的にかかわっておられる現状をお伝えいただきました。「日本のひきこもりは失敗を恐れてひきこもるのに対して、フランスのひきこもりは失敗してからひきこもる。」という古橋先生の論文でのお考えを伺い、日本の文化的な不安の高さを感じることができました。また、豊富な臨床経験から、「ひきこもり」青年の心的構造の中にある対立軸について説明していただき、少数派としての社会的な排除を被ることが、ひきこもりの原因になりうることを教えていただきました。小学校教育を担っている本校でも、「友達ができにくい」、「学習に困難がある」、「ランチを食べるのが遅い。」等、「できない」で苦しんでいる子ども達に温かい眼差しを向けて、共に高め合っていこうとする学校の雰囲気を創っていくことが大切だと強く思いました。

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